REPORT 現場リポート

パリオリンピック2024 〜花の都から熱狂を!〜

2024.07.31
制作技術・報道技術

ボンジュール!
入社8年目、制作技術部VE担当の柳原と申します。
いよいよ開幕したパリオリンピック! みなさんテレビの前でご覧になっている頃でしょうか?
私は入社以来ずっと志願していたオリンピックスタッフに選出され、現地フランスにいます!
オリンピックに携わることをずっと目標にしていたので、応援してくれていた先輩にすぐ電話したのを覚えています。
そんなオリンピック初心者が見たフランスの景色を、オリンピック情報を交えつつお伝えします。


■ おしゃれすぎる街並み!
フランスに来てまず驚いたのが街並みのキレイさです。
場所によって建物に特徴はありますが、地区一体は建物に統一感があってとても魅力的。
とにかく街を歩くだけで楽しいので、暇を見つければ街に出かけ、ご飯も食べずに何時間も歩いてしまいます。


【凱旋門】 屋上から見た景色 360度見回してもほぼ等間隔の道路 登る価値ありです


【パリ市庁舎】音楽が鳴り響きオリンピックムード! 空手やバスケの体験ができるスペースになって大賑わいです

 

さて、フランスには遊びに来たわけではないので、ちゃんと仕事もしています!笑
私たち日本テレビチームは7月5日に日本を出国し、現在はIBC(国際放送センター)というところを拠点として仕事をしています。
 

■ 航空宇宙博物館がIBC!
オリンピックの信号が一挙に集まるのがIBC(国際放送センター;International Broadcasting Centre)です。
TOKYO2020大会では東京ビッグサイトがその拠点でしたが、PARIS2024ではル・ブルジェ航空宇宙博物館という場所にIBCが設置されています。ここは普段は博物館として運営されており、敷地内からは展示されているロケットが見えます。
建物の外も中も足場が多く、PARIS2024という旗がひしめいています。
IBCは機器を冷やすためにエアコンがかなり効いているのが通常ですが、カーボンニュートラルを目指す今回はエコのためか半袖半ズボンでも生活できるくらいの室温になっています。ただ、寒がりの私には少しだけ肌寒い!


旗の奥に見えるのがロケット 小さく見えますが結構大きいです


足場が組まれています


おしゃれな建物の中に世界各国の技術者たちが勢揃いしています



■ 日本テレビスタジオ
私たちはIBCの中の一室を借りて、日本から持ち込んだ機材を一から組んでスタジオを作っています。
メダルを取った日本選手がインタビューを受けているのをご覧になったことがあるかもしませんが、実はここがその場所です。
Going! Sports&News中継ではIBC内の日本テレビスタジオの紹介もありました。


スタジオの反対側には機材がびっしり置いてあります


スタジオ側はこんな感じです

また、競技会場からのアナウンサーによる顔出しリポートや、ZIP!やnews zeroなどのデイリー中継など、IBCスタジオの外での仕事も、もちろんあります。
このような中継の技術スタッフは、カメラマン1名、音声1名の合計2名の少数精鋭で行うことがほとんどです。
現場にはSIM(インターネット回線)で映像/音声を伝送できる小型送信機があり、フランスの現場から日本まで直接映像を伝送しています。
こんなコンパクトな機材でも4回線(4K)を伝送できるので、最近の技術の発達を感じます。



カメラからケーブルを1本繋ぐだけ! 日本まで直通です!


■ もうひとつのスタジオ
期間限定でエッフェル塔の近くにあるルーフトップスタジオから中継も行っており、ここから見る景色は格別です。
私たちは開会式の時もここにいたのですが、エッフェル塔がライトアップされ、セリーヌ・ディオンの歌声が響き渡っていました。
本当に貴重な経験となりました…!


      ルーフトップスタジオ                     開会式の時のエッフェル塔



■ 気候
開会式はフランスに来て一番の雨になってしまい残念でしたが、それ以外の日はほとんど晴れ。
日本と違って湿度も低いので、カラッとした気候です。
最初のうちは昼になっても心地良いくらいの温度だったのですが、最近は段々と暑くなってきました。

■ 洗濯事情
パリでは部屋に洗濯機を設置できないことが多く、ほとんどの人が家の近くのコインランドリーを使用しているそうです。
私の泊まっているホテルの近くにはコインランドリーが無いため、持参した折りたたみバケツで毎日手洗いしています。
空気が乾燥しているので、洗濯物は夜に部屋干ししても朝にはほとんど乾きます。
IBCの近くには無料で洗濯できるランドリーが仮設されているのですが、ホテルからは、バスに乗って30分も掛かるので私は使用していません…
ランドリーでは他人のTシャツも一緒に洗ってしまう人や、全く脱水されずビチュビチョのままだった人もいるようです。

■ とにかく円安!
1ユーロ=約170円。とてつもない円安の中、フランスで生活を送っています。
ホテルの周りに飲食店が少なく、唯一のスーパーも値段が高め。外食すると平均20~30ユーロ(約3,000~5,000円)もします。その代わりではないですが、お酒は安く、ビール500mlが1~2ユーロくらいで売っています。
 


【IBC内のレストラン】 量が多く、食べ切るまでに味に飽きました…これで14ユーロ(約2,300円)


【シャンゼリゼ通りのパン屋】 チーズ入りクロワッサンがフランス食で一番美味しかったです

 

■ とにかくエコ!
IBCや街中には「ゴミ箱」「給水スポット」「電動自動車の充電ステーション」「レンタルサイクル」が多く見られ、環境への意識がすごく高いと感じました。自転車で移動する人も多く見られます。
意識が高過ぎるのか、エアコンがなく熱中症になりそうなくらい蒸し暑い電車やバスもあり、電車の中で倒れる人もいるそうです。お店に入ってもエアコンが効いていません…

   リサイクルの可否で分けられたゴミ箱                                       街中にもたくさんのゴミ箱                             
トイレ横の給水スポット                     街中の給水スポットも人気

車の充電ステーション                  レンタルサイクルが多い!利用者多数!
 

■ オリンピックもまだまだ始まったばかり!
日本とフランスは時差が7時間あるので日本に住んでいる皆さんは昼夜逆転して辛いと思いますが、ぜひライブでご覧ください!
オリンピックも!フランスも!両方楽しんで、みなさんに感動をお届けできるように頑張ります!
Bongiornet!(良い1日を)

 


筆者

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