REPORT 現場リポート

『3Dサイネージ』を制作しました!

2024.06.24
ポスプロ技術・報道編集

NiTRoクリエイティブラボです。
今回私たちは、NTP名古屋トヨペット松葉公園店社屋のLEDモニターに表示される交通安全スローガン用の映像を制作しました。

 

 

今回作成したのはいわゆる「3Dサイネージ」と呼ばれる映像で、実際はLEDモニター内にしか表示されていない映像を、あたかも建物の外壁面から飛び出しているかの様に見えるよう制作した映像です。
騙し絵の様な錯覚を利用して、モニターに映る映像をある一定の角度から見ると立体的に飛び出して見えるよう工夫しています。新宿にある“クロス新宿ビジョン”にある猫の3Dサイネージなどが有名です。
今回制作した映像は、戦国武将「前田利家」が長い槍を振りまわす、力強い動きのイメージで交通安全を呼びかける演出のものです。
お近くに御用のある方は是非ご覧になっていただければと思います。
 

■    実写素材撮影
まずは前田利家の鎧武者をイメージした、合成用の実写映像素材を都内スタジオにて撮影しました。鎧武者の衣装を着た演者がCG空間から立体的に飛び出して見えるように現場で合成しながら、画角を調整して撮影します。下を覗き込むアクションの際は、前田利家のシンボルマークである長い兜がLED画面の外に出てしまわないよう、上部にガイドとしてロープを張っています。

 

■    背景・文言CG素材制作
次に合成用CG素材を、3DCGソフトを使用して作成していきます。
今回の背景は戦国時代ということで城の中をイメージしました。LEDモニターの最外部、建物と接する部分の造形を工夫することで、映像が飛び出して見えるように工夫してあります。
3D文字についても奥行きや色、陰影を立体的に見えるように工夫して作ります。更に動きを付けることで、飛び出しが強調され、かつ映像の演出に沿ってドラマティックな展開になるように実写映像とタイミングをあわせながらアニメーションを付けていきます。

CG空間の外に大きく立体的に突き出て見えるような角度を3Dソフト上でシミュレーションをして、実写素材と同様にLEDの枠内に収まって見えるようにアニメーションを調整します。

 

 

交通安全スローガンは読み易さを損なわないように、かつCG空間から外に出て立体的に見える角度と動きを細かい修正を繰り返し、調整を行っています。

 


■ 合成と仕上げ
ブルーバックで撮影した実写素材と、3DCGの文字素材を合成用ソフトで仕上げていきます。前田利家がCG空間から現実に顔を出して見えるように、建物の外壁周辺と自然に馴染む雰囲気に映像全体を調整していきます。
ディレクターの演出意図に沿って、交通安全スローガンを表示させるシーンでは前田利家の力強いアクションに加えて、実際の戦場をイメージしたのぼり旗や周辺に刺さる矢などを加えたり、火花や煙の特殊効果でドラマティックな演出にして、注意をより促すイメージに仕上げていきます。

 

 

 

■    今回の制作を通じて
3Dサイネージは見る人の錯覚を用いて立体的に見える効果を利用しています。
今回の案件では架空の空間をビルにはめ込んでCGソフト内でシミュレーションしたり、奥行き感を出す陰影の表現を工夫したりと立体的に見せるための試行錯誤がとても重要なポイントでした。これらを通じて得た新たなノウハウを今後の映像制作に活かしていきます。

3Dサイネージに限らず、屋内外LEDモニター用デジタルサイネージの映像制作に関して、ご要望などございましたら、ぜひNiTRoクリエイティブラボまでお声がけください!


NiTRoクリエイティブラボ 03-5962-8359 担当:髙坂、高澤

 

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